SORA-IRO(そらいろ) 福岡市近郊/久留米・筑後地域 子育てを楽しむ親子のコミュニケーション応援フリーマガジン

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コラム・アイズアイズ

人の子育て、イルカの子育て

「コラー!そんなことしたらいかんやろう!」 「そうそう、それでいいとよそれで」 「かわいいね、よくわかっとうね」 「ほら、がんばらんね」

これは、今の私が、イルカにかけている言葉の一部です。独身時代の私は、ヒトの言葉を発しないイルカと接することにとても不安で、どうしていいのかわからず、ほとんど無言でイルカと接していました。やがて子どもを産んで一年後、仕事に復帰してからは自分でも驚くほどイルカへの接し方が変わりました。生まれたばかりの子どもに話しかけるのと同じように、イルカにも通じている感覚で対応できるようになっていたのです。そのせいか、イルカがとても可愛く、以前にも増して愛情がわき、イルカにも自分の気持ちが伝わっている気がしています。

マリンワールド海の中道には、現在二頭のマリンワールド生まれのイルカが育っています。2才8ヶ月のマロン(メス)と、今年の7月25日で1才になるオスです(まだ名前はついていません)。※

オスの方の母イルカ・シナモンの子育てをじっくり観察していると、最近、子どもが母親から離れ、一頭で泳ぐことが増えてきました。もとより、シナモンはかなり放任主義でしたが、授乳中や夜の睡眠中は寄り添ってとても愛情が感じられる姿を見せてくれます。

もう一頭の仔イルカのマロンは、私の三番目の子どもと同い年で、とても親近感があります。やんちゃぶりと、母イルカのハッピーにべったり甘えるところは人間とそっくりです。あまりにもべったり甘える時は、母親がうんざりしているようにも見えますが。一方で、自分の餌を子どもが横取りしたら、母親でもだまっておらず、しっかり叱っています。愛情も叱り方も人間そっくりなのです。

※2010年7月23日に一般公募の中から「ミント」に決定しました。

※このコラムは「SORA-IRO」2010年7-9月号に掲載されました。


著者:菖蒲 いづみさん

マリンワールド海の中道
トレーナー

1970年生まれ。入社当初は総務課に所属。2000年より海洋動物課に異動。育児休業を経て、母親イルカの気持ちが少しだけ分かるトレーナーに。