SORA-IRO(そらいろ) 福岡市近郊/久留米・筑後地域 子育てを楽しむ親子のコミュニケーション応援フリーマガジン

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コラム・アイズアイズ

木と触れあうことの大切さ

私は大正時代から北九州で製材業を営んでいる家の長女として生まれました。生まれた時から木と向き合い、遊ぶ時も工場の中、積んである材木のすきまで鬼ごっこやかくれんぼをしていたのを思い出します。自然と木に触れる環境にあったので、広松木工の家具に囲まれた空間は、私にとってはごく当たり前のことと思っていました。ショップにお父さんやお母さんと遊びに来てくれるお子さんたちは、入ってくるなり丸い木のテーブルに駆け寄ってきて、木でできた丸い玉や積み木で飽きることなく遊んでくれます。最近の子どもたちは良い木に触れる機会が昔に比べてとても減ったなと感じています。使い捨てやプラスティックの簡易な道具があふれる今、以前読んだ新聞で、ある大学の実験についての記事が掲載されていて、とても興味深いものでした。

その実験というのは、ある小学校の2クラスで、ひとつは木でできた机で1年間勉強をした子どもたち、もうひとつのクラスはスチールの机で1年間勉強した子どもたちの様子を調べたところ、木の机で勉強した子どもたちは、ケガや病気のなおりがスチールの机で勉強した子どもたちよりも格段に早かったこと、また木の机で勉強した子どもたちは授業も落ち着いて受けることができ、情緒の安定した子どもたちが多かったそうです。

私たちのショップへ遊びに来てくださった皆さんには、「家具にいっぱい触れて、木の気持ちよさや温かさを味わってくださいね」と声をかけています。気持ちのよい空間で皆さんが長い時間を過ごされるのが私たちはなによりも嬉しいのです。木の温かみは子どもたちに豊かな感性を育み、よいデザインはものを大事にする心が生まれる、そう考えて今日も元気な子どもたちが遊びに来てくれるのを待っています。


著者:川添 ひとみさん

広松木工株式会社
マーケティングマネージャー

北九州市生まれ。実家が製材業で、木に囲まれて育つ。広松木工の家具デザインと社長の廣松さんの人柄に惚れ込み、同社に入社。大川市に移り住み、全国に広松ブランドの提案をしている。